うつ・躁うつ・統合失調症など心の病気が不眠症の原因になることもある

心と睡眠とは深い関係にあり、不安に思う気持ちや日常で緊張することがあれば、ついそのことを考えてしまい一時的に眠れなくなることは誰もが経験することと思いますが、その眠れない状態が慢性化している場合は、精神疾患など心の病気による不眠症を疑う必要があります。

ではなぜ心の病にかかることが不眠につながるのかなのですが、これは心の病を患ってしまうことによって脳内にあるセロトニンという神経伝達物質の働きが衰弱したり減少してしまうことが大きな原因となっています。

このセロトニンは、眠気を促進するメラトニンの材料になっている物質で、強いストレスを受けたり、夜型の生活をしたりしていると減少してしまいます。

当然セロトニンが減少してしまうと、睡眠に必要な十分な量のメラトニンを分泌させることができなくなりますので、その結果としてなかなか寝付けなかったり、途中で目が覚めたり、または早く起き過ぎてしまうなどの症状を引き起こしてしまうのです。

このように心の病気になってしまうと、イライラ・ストレス・緊張・不安な気持ちによる不眠だけでなく、脳内におけるセロトニン不足によって日常的に眠れない状態になってしまい、寝られないことが病気の症状をさらに進行させ、不眠症自体もドンドン悪化してしまうという負の連鎖状態に陥ってしまう恐れがあり、そうなると完全に治療することは困難を極めてしまいます。

そのようなメラトニン不足の状態を作って不眠に導いてしまう心の病気の中でも、代表的な病気を以下に挙げていきます。

うつ病
気分が落ち込み自分を卑下したり悲観的な考えをしてしまい、些細なことでも過剰にストレスを感じてしまう状態で、眠れないことや食欲不振、やる気の喪失、頭がボーっとして物事に集中することができないといった症状を伴い、ストレスに晒される現代においては誰にでも発症しうる精神疾患の代表的な病気。

躁うつ病
気分が落ち込んでしまううつ状態だけでなく、気分が高揚している躁状態という2つの状態を繰り返す。躁状態の時は活動的なだけでなく、自信過剰な言動や他人に対して攻撃的な姿勢をとってしまうなど、自分や物事を客観視できず感情をコントロールできない状態になることもあり、また躁の状態が激しければ激しいほど、その反動でうつの状態も激しくふさぎ込んでしまう症状を伴います。

統合失調症
音や気配に異常に敏感になったり、自分の悪口が幻聴として聞こえてきたり、ありもしない妄想を抱えて怒りや不安を抱えてしまうなどの症状を伴い、心身共にリラックスすることができない状態が続いてしまう。またやる気や集中力が著しく低下したり、人間的な喜怒哀楽の感情を損なってしまうなどの症状を抱えてしまう心の病。

パニック障害
急に心臓がドキドキして息苦しくなったり、めまいが襲ってくるなどの症状を伴う精神疾患。パニック症状が発生する時間は短時間なのですが、その時の不安感や緊張は「このまま死んでしまうのではないか」と思うぐらい非常に大きいのですが、発作がおさまってしまうと検査をしても何の異常も見られないのが特徴の精神疾患です。

社会不安障害(SAD)
人前に出ることや他人から評価を受けることに対して過剰な不安と強いストレスを感じてしまい、身体的には赤面や多汗症、手足のふるえ、腹痛などの症状が現れ、進行してしまうと社会生活にも大きな支障をきたしてしまう可能性がある、精神疾患の1つです。

強迫性障害(OCD)
心に不安な感情や不快な感情が浮かんできて、その感情が自分ではコントロールできない状態や、その感情を消そうとするために無意味な行動を繰り返すなどの症状を伴い、具体的には人に危害を与えていないか異常に不安に思ったり、極度の潔癖症、何回も戸締りなどを確認する、他人を執拗に詮索してしまうなどで、悪化すると日常生活に明らかな支障をきたしてしまう可能性があります。

不眠症状を伴う主な心の病気は、以上のような病気が挙げられるでしょう。

これらの病気を抱えていたり自覚している方は、心療内科や精神科などの医療機関で専門的な治療をすることはもちろんのこと、不眠を伴っていることが多く寝れないという状態そのものが病気の悪化にもつながりますので、医師と相談しながら睡眠薬を使用するなどでしっかりとした睡眠をとるということも治療のためには重要になってきます。

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